避難用ハッチ等認証基準

避難設工基準第2号

改修避難用ハッチ、非格納型避難用ハッチ、改修非格納型避難用ハッチ及び避難器具用ハッチに付加する機能評価品の基準(認証基準)

令和3年4月1日 全部改正

第1 改修避難用ハッチの基準

既存の避難器具用ハッチを改修する際に、防火対象物の構造上、規定の有効開口部の直径0.5mが確保できず止むを得ず設置される改修避難用ハッチについての技術基準は、次に定めるところによるものとする。

1 構造

改修避難用ハッチの構造は、次によること。

(1)本体、ふた、取付金具等によって構成されるものであること。

(2)本体、ふたは機能に影響ある損傷、変形及び加工不良等がないこと。

(3)ふたにあっては、蝶番、取付金具にあってはボルト・ナット等により本体と一体構造とすること。

(4)蝶番、ボルト、ナット等により結合され振動によりはずれない構造とすること。

(5)本体の上縁の高さは、回り縁から1cm以上とすること。

(6)アンカーにより建物本体に取付ける構造のものにあっては、固定箇所を4ヶ所以上とすること。

(7)フランジにより建物に取付ける構造のものにあっては、4箇所以上をボルト等でハッチ本体又は建物本体に固定できるものであること。

(8)上ぶたは、おおむね180度開くことができるものを除き次によること。①おおむね90度の開放状態でふたを固定でき、かつ、何らかの操作をしなければ閉鎖しないものであること。②手掛けを設けること。③上ぶたの取手は操作に支障のない間隔で設けること。

(9)上ぶたと下ぶたが別々の操作で開放する構造にあっては、下ぶたの開放の操作部分は避難に影響のない位置にあること。

(10)屋外に設置するものにあっては、下ぶたを設けること。

(11)下ぶたは、直径6mm以上の排水口を4個以上設けるか、又はこれと同等以上の面積の排水口を設け、おおむね90度開くものであること。

(12)足掛けを設ける場合は、滑り止めの措置が講じられていること。

(13)ボルト・ナットには、スプリングワッシャー、割ピン、ダブルナット等の緩み止めの措置が講じられていること。

(14)ボルト・ナット等は、使用者に損傷を与えるおそれがないよう措置されていること。避難器具が、確実、容易に取付けられる構造であること。避難上有効な開口部(避難器具を展張した状態で人が避難する開口部をいう。)は、直径0.42m以上の円が内接する大きさ、又は0.4m以上×0.45m以上の大きさのものであること。3動作以内で容易に、かつ、確実に避難器具を展張できるものであること。ただし、保安装置を解除する動作は、除くものとする。

2 材質

改修避難用ハッチに用いる材料は、「避難器具の設置及び維持に関する技術上の基準の細目」(平成8年4月16日消防庁告示第2号。以下「告示」という。)第8取付方法5(2)に掲げる材質又はこれらと同等以上の強度、耐食性を有する材料であること。

3 仕様

改修避難用ハッチの各部は、次に定めるところによる。

(1)改修避難用ハッチの本体及びフランジの板厚は、1.5mm以上とすること。

(2)上ぶたの板厚は、2.0mm以上とすること。ただし、補強等の措置を講じたものにあっては、板厚を1.5mm以上とすることができる。この場合において、上ぶたの板厚を2.0mm未満とするものにあっては、閉鎖状態において0.2㎡又はその端数ごとに、650N(65kgf)の等分布静荷重を加えた場合、改修避難用ハッチ中心部のたわみが板厚2mmの場合のたわみを超えないよう措置するとともに、公的機関の試験結果証明書を添付すること。

(3)下ぶたの板厚は、1.2mm以上とすること。

(4)フランジにより建物に取り付ける構造のものにあっては、フランジの幅は5cm以上、上枠・下枠を固定するボルトは4箇所以上、固定するボルトの直径は6mm以上、ボルトを固定する取付部分の板厚は1.5mm以上とすること。

(5)手掛け及びアームは、丸棒を用いるものにあっては直径8.0mm以上、板加工するものにあっては板厚1.5mm以上、平鋼を用いるものにあっては板厚3.0mm以上とする。

(6)取付金具は、板厚1.5mm以上とし、ボルトを用いるものにあっては当該ボルトの直径を10mm以上とすること。ボルトを取付金具に溶接するものにあっては、3.0mm以上の取付金具に貫通させること。

(7)手掛け又は足掛けの中央7cmの部分に1.0kN(100kgf)の等分布荷重を加えた場合、亀裂及び破損のないこと。

(8)アンカーは、板加工するものにあっては板厚1.5mm以上、丸棒を用いるものにあっては直径9.0mm以上とすること。

(9)ワイヤロープの太さは、直径1.5mm以上とすること。

4 表示

改修避難用ハッチには、次に掲げる事項を見やすい箇所に容易に消えないように表示すること。

「避難用ハッチ」/製造者名/製造年月/使用方法/取扱い上の注意事項/警告ラベル/証票(別図1)


第2 非格納型避難用ハッチの基準

固定はしご等の避難器具を利用するための新規用の非格納型避難用ハッチの技術基準は次に定めるところによる。

1 構造

(1)非格納型避難用ハッチの構造は、第1改修避難用ハッチの基準1(1)〜(14)によるほか、次によること。

(2)避難上有効な開口部(避難用ハッチを開け避難できる状態で人が避難する開口部をいう。)は、直径0.5m以上の円が内接する大きさであること。

(3)3動作以内で、避難器具に移動し降下できるものであること。ただし、保安装置を解除する動作は、除くものとする。

(4)固定はしご等の取付部や反力を受ける構造としてはならない。

2 材質

非格納型避難用ハッチに用いる部品の材料は、告示第8取付方法5(2)に掲げる材質又はこれらと同等以上の強度、耐食性を有する材料であること。

3 仕様

非格納型避難用ハッチの仕様は、第1改修避難用ハッチの基準3(2)〜(5)及び同(8)〜(10)によるほか、次に定めるところによる。

(1)非格納型避難用ハッチの本体及びフランジの板厚は、1.2mm以上とすること。

(2)屋外に設置するものにあっては、下ぶたをもうけること。ただし、固定はしごの取付状況により、下ぶたを取付けることができないものはこの限りでない。

4 表示

非格納型避難用ハッチには、次に掲げる事項を見やすい箇所に消えないように表示すること。

「避難用ハッチ」/製造者名/製造年月/使用方法/取り扱い上の注意事項/警告ラベル/証票(別図1)


第3 改修非格納型避難用ハッチの基準

固定はしご等の避難器具を利用するための既存の非格納型避難用ハッチを改修する際に、防火対象物の構造上、規定の開口部の直径0.5mが確保できず止むを得ず設置される改修非格納型避難用ハッチは、次に定めるところによるものとする。

1 構造

改修非格納型避難用ハッチの構造は、第1改修避難用ハッチの基準1(1)〜(14)によるほか、次によること。

(1)避難上有効な開口部は、直径0.42m以上の円が内接する大きさ、又は0.4m以上×0.45m以上の大きさのものであること。

(2)3動作以内で、避難器具に移動し降下できるものであること。ただし、保安装置を解除する動作は除くものとする。

(3)固定はしご等の取付部や反力を受ける構造としてはならない。

2 材質

改修非格納型避難用ハッチに用いる部品の材料は、告示第8取付方法5(2)に掲げる材質又は同等以上の強度、耐食性を有する材料であること。

3 仕様

改修非格納型避難用ハッチの仕様は、第1改修避難用ハッチの基準3(1)〜(4)及び同(8)〜(10)に定めるところによる。

(1)改修非格納型避難用ハッチの本体及びフランジの板厚は、1.5mm以上とすること。

(2)屋外に設置するものにあっては、下ぶたをもうけること。ただし、固定はしごの取付状況により、下ぶたを取付けることができないものはこの限りでない。

4 表示

改修非格納型避難用ハッチには、次に掲げる事項を見やすい箇所に消えないように表示すること。

「避難用ハッチ」/製造者名/製造年月/使用方法/取り扱い上の注意事項/警告ラベル/証票(別図1)


第4 避難器具用ハッチに付加する機能評価品

施工上の理由により止むを得ず避難器具用ハッチに付加する機能評価品については、次に定めるところによるものとする。

1 構造

避難器具用ハッチに付加する機能評価品の構造は、第1改修避難用ハッチの基準1(1)〜(14)によるほか、次によること。

(1)避難上有効な開口部(避難用ハッチを開け避難できる状態で人が避難する開口部をいう。)は、直径0.5m以上の円が内接する大きさであること。

(2)3動作以内で、避難器具に移動し降下できるものであること。ただし、保安装置を解除する動作は除くものとする。

2 材質

避難器具用ハッチに付加する機能評価品に用いる部品の材料は、告示第8取付方法5(2)に掲げる材質又は同等以上の強度、耐食性を有する材料であること。

3 仕様

(1)避難器具用ハッチに付加する機能評価品の仕様は、第1改修避難用ハッチの基準3(1)〜(4)及び同(8)〜(10)に定めるところによる。

(2)避難器具用ハッチに付加する機能評価品の本体及びフランジの板厚は、1.5mm以上とすること。

4 表示

避難器具用ハッチに付加する機能評価品には、避難器具用ハッチに表示する内容に加え、避難器具用ハッチに付加する機能評価品用の認証証票(別図2)を見やすい箇所に表示すること。


附則

本基準は、平成17年3月1日から実施するものとする。なお、実施日現在、社団法人全国避難設備工業会において「避難器具用ハッチの認定実施要領」(平成4年6月1日)及び「非格納型避難ハッチの認定実施要領」(平成9年5月1日)の基準に基づいて型式承認を受け、それぞれ製造されている改修避難用ハッチ、非格納型避難用ハッチ及び改修非格納型避難用ハッチについては、実施日以後6ヶ月間は当該型式承認にかかる承認証を有効とみなし、避難用ハッチ認証規程(平成16年12月20日避難設工規程第1号)別表中第2号又は第3号に掲げる証票を貼付することができるものとする。

本基準によって型式申請をしようとする者は、本基準の実施日前においても、改修避難用ハッチ、非格納型避難用ハッチ、改修非格納型避難用ハッチの型式申請を行うことができるものとする。

附則

本基準は、令和3年4月1日から施行するものとする。


別図1 改修避難用ハッチ、非格納型避難用ハッチ及び改修非格納型避難用ハッチの認証証票の様式

(証票デザインは別途画像データを参照)

別図2 避難器具用ハッチに付加する機能評価品の証票の様式

(証票デザインは別途画像データを参照)