平成8年4月16日
消防庁告示第2号
改正 平成11年9月8日 消防庁告示第7号
平成12年5月31日 消防庁告示第8号
平成14年6月24日 消防庁告示第6号
平成18年5月19日 消防庁告示第16号
消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第27条第2項の規定に基づき、避難器具の設置及び維持に関する技術上の基準の細目を次のとおり定める。
第1 趣旨
この告示は、消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第27条第2項に規定する避難器具の設置及び維持に関する技術上の基準の細目を定めるものとする。
第2 用語の意義
この告示において、次の各号に掲げる用語の定義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
1取付部 避難器具を取り付ける部分をいう。
2取付部の開口部の大きさ 避難器具を取り付けた状態での取付部の開口部の有効寸法をいう。ただし、救助袋にあっては、取付部の開口部の有効寸法をいう。
3操作面積 避難器具を使用できる状態にするための操作に必要な当該避難器具の取付部付近の床等の面積をいう。
4降下空間 避難器具を使用できる状態にした場合に、当該避難器具の設置階から地盤面その他の降着面(以下「降着面等」という。)までの当該避難器具の周囲に保有しなければならない避難上必要な空間をいう。
5避難空地 避難器具の降着面等付近に必要な避難上の空地をいう。
6避難通路 避難空地から避難上安全な広場、道路等に通ずる避難上有効な通路をいう。
7取付け具 避難器具を固定部に取り付けるための器具をいう。
8避難器具用ハッチ 金属製避難はしご、救助袋等の避難器具を常時使用できる状態で格納することのできるハッチ式の取付け具をいう。
9避難器具専用室 避難はしご又は避難用タラップを地階に設置する場合の専用の室をいう。
10固定部 防火対象物の柱、床、はりその他構造上堅固な部分又は堅固に補強された部分をいう。
第3 避難器具の設置方法等
避難器具を設置する位置、構造、取付部の開口部の大きさ、操作面積、降下空間、避難空地、避難通路等は、それぞれ次に定めるところによる。
1避難はしご
(1)避難はしご(避難器具用ハッチに格納した金属製避難はしごを除く。)は、次によること。
イ取付部の開口部の大きさは、当該開口部を壁面の部分に設ける場合にあっては高さが0.8m以上幅が0.5m以上又は高さが1m以上幅が0.45m以上、床面の部分に設ける場合にあっては直径0.5m以上の円が内接することができるものであること。
ロ壁面の部分に設ける取付部の開口部の下端は、床面から1.2m以下の高さとすること。ただし、開口部の部分に避難上支障のないように固定又は半固定のステップ等を設けた場合にあっては、この限りでない。
ハ壁面の部分に設ける取付部の開口部に窓、扉等が設けられる場合にあっては、ストッパー等を設け、窓及び扉等が避難はしごの使用中に閉鎖しない措置を講ずること。ただし、避難はしごの操作及び降下に支障を生じるおそれのないものにあっては、この限りでない。
ニ操作面積は、0.5m2以上(当該器具の水平投影面積を除く。)で、かつ、1辺の長さはそれぞれ0.6m以上とし、当該避難はしごの操作に支障のないものであること。
ホ降下空間は、縦棒の中心線からそれぞれ外方向(縦棒の数が1本のものについては、横桟の端からそれぞれ外方向)に0.2m以上及び器具の前面から奥行0.65m以上の角柱形の範囲とすること。
ヘ避難空地は、降下空間の水平投影面積以上の面積とすること。
ト避難空地には、当該避難空地の最大幅員(1mを超えるものにあっては、1mとすること。)以上で、かつ、避難上の安全性が確保されている避難通路が設けられていること。
チつり下げ式の避難はしごは、つり下げた状態において突子が有効かつ安全に防火対象物の壁面等に接することができる位置に設けること。ただし、使用の際、突子が壁面等に接しない場合であっても降下に支障を生じないものにあっては、この限りでない。
リ避難はしごを使用状態にした場合における当該避難はしごの最下部横桟(伸張した場合を含む。)から降着面等までの高さは、0.5m以下であること。
ヌ降下空間と架空電線との間隔は1.2m以上とするとともに、避難はしごの上端と架空電線との間隔は2m以上とすること。
ル避難はしごを地階に設ける場合は、固定式とし、ドライエリア(地階に相当する建築物の外壁に沿ったからぼりをいう。)の部分に設けること。ただし、第4に定める避難器具専用室内に設置する場合にあっては、この限りでない。
第3 避難器具の設置方法等
避難器具を設置する位置、構造、取付部の開口部の大きさ、操作面積、降下空間、避難空地、避難通路等は、それぞれ次に定めるところによる。
1避難はしご
(1)避難はしご(避難器具用ハッチに格納した金属製避難はしごを除く。)は、次によること。
イ取付部の開口部の大きさは、当該開口部を壁面の部分に設ける場合にあっては高さが0.8m以上幅が0.5m以上又は高さが1m以上幅が0.45m以上、床面の部分に設ける場合にあっては直径0.5m以上の円が内接することができるものであること。
ロ壁面の部分に設ける取付部の開口部の下端は、床面から1.2m以下の高さとすること。ただし、開口部の部分に避難上支障のないように固定又は半固定のステップ等を設けた場合にあっては、この限りでない。
ハ壁面の部分に設ける取付部の開口部に窓、扉等が設けられる場合にあっては、ストッパー等を設け、窓及び扉等が避難はしごの使用中に閉鎖しない措置を講ずること。ただし、避難はしごの操作及び降下に支障を生じるおそれのないものにあっては、この限りでない。
ニ操作面積は、0.5m2以上(当該器具の水平投影面積を除く。)で、かつ、1辺の長さはそれぞれ0.6m以上とし、当該避難はしごの操作に支障のないものであること。
ホ降下空間は、縦棒の中心線からそれぞれ外方向(縦棒の数が1本のものについては、横桟の端からそれぞれ外方向)に0.2m以上及び器具の前面から奥行0.65m以上の角柱形の範囲とすること。
ヘ避難空地は、降下空間の水平投影面積以上の面積とすること。
ト避難空地には、当該避難空地の最大幅員(1mを超えるものにあっては、1mとすること。)以上で、かつ、避難上の安全性が確保されている避難通路が設けられていること。
チつり下げ式の避難はしごは、つり下げた状態において突子が有効かつ安全に防火対象物の壁面等に接することができる位置に設けること。ただし、使用の際、突子が壁面等に接しない場合であっても降下に支障を生じないものにあっては、この限りでない。
リ避難はしごを使用状態にした場合における当該避難はしごの最下部横桟(伸張した場合を含む。)から降着面等までの高さは、0.5m以下であること。
ヌ降下空間と架空電線との間隔は1.2m以上とするとともに、避難はしごの上端と架空電線との間隔は2m以上とすること。
ル避難はしごを地階に設ける場合は、固定式とし、ドライエリア(地階に相当する建築物の外壁に沿ったからぼりをいう。)の部分に設けること。ただし、第4に定める避難器具専用室内に設置する場合にあっては、この限りでない。
(2)避難器具用ハッチに格納した金属製避難はしごは、(1)ニ、チ及びリによるほか、次によること。
イ金属製避難はしごは、つり下げはしごであること。ただし、使用の際、突子が防火対象物の壁面等に接しない場合は、金属製避難はしごの技術上の規格を定める省令(昭和40年自治省令第3号)第2条第5号に規定するハッチ用つり下げはしごであること。
ロ金属製避難はしごは、避難器具用ハッチに常時使用できる状態で格納すること。
ハ避難器具用ハッチは、手すりその他の転落防止のための措置を講じたバルコニー等外気に接する部分の床に設けること。ただし、第4に定める避難器具専用室内に設置する場合にあっては、この限りでない。
ニ各階の避難器具用ハッチの降下口は、直下階の降下口と同一垂直線上にない位置であること。
ホ降下空間は、避難器具用ハッチの開口部から降着面等まで当該避難器具用ハッチの開口部の面積以上を有する角柱形の範囲とすること。
ヘ避難空地は、降下空間の水平投影面積以上の面積とし、避難上の安全性が確保されたものとすること。
ト避難階の避難空地には、当該避難空地の最大幅員(1mを超えるものにあっては、おおむね1mとすること。)以上で、かつ、避難上の安全性が確保されている避難通路を設けること。
チ下ぶたの下端は、避難器具用ハッチの下ぶたが開いた場合に、避難空地の床面上1.8m以上の位置であること。
2緩降機 緩降機は、1(1)イ、ハ、ニ、ヘ、ト及びヌによるほか、次によること。
(1)壁の部分に設ける取付部の開口部の下端は、床から1.2m以下とすること。
(2)床からの高さが0.5m以上の場合は、有効に避難できるように固定又は半固定のステップ等を設けること。
(3)緩降機は、使用の際、壁面からロープの中心までの距離が0.15m以上0.3m以下となるように設けるとともに、降下空間は、当該緩降機を中心とした半径0.5mの円柱形に包含される範囲以上確保されていること。ただし、0.1m以内で避難上支障のない場合若しくは0.1mを超える場合でもロープを損傷しない措置を講じた場合にあっては突起物を降下空間内に設け、又は降下空間及び避難空地を他の緩降機と共用する場合にあっては、器具相互の中心を0.5mまで近接させることができること。
(4)緩降機をつり下げるフックの取付位置は、床面から1.5m以上1.8m以下の高さとすること。
(5)緩降機のロープの長さは、取付位置に器具を設置したとき、降着面等へ降ろした着用具の下端が降着面等からプラスマイナス0.5mの範囲となるように設定すること。
3救助袋 救助袋(避難器具用ハッチに格納した救助袋を除く。)にあっては、1(1)ロ、ハ、ト及びヌによるほか、次により、避難器具用ハッチに格納した救助袋にあっては、1(1)ニ及びリ並びに1(2)ロからチまでによること。
(1)斜降式の救助袋は、次によること。
イ取付部の開口部の大きさは、高さ及び幅がそれぞれ0.6m以上で、入口金具を容易に操作できる大きさであり、かつ、使用の際、袋の展張状態を近くの開口部等(当該開口部を含む。)から確認することができるものであること。
ロ操作面積は、救助袋の設置部分を含み、幅1.5m以上、奥行1.5m以上とすること。ただし、操作に支障のない範囲内で形状を変えることができるものとし、この場合の操作面積は、2.25m2以上とすること。
ハ降下空間は、救助袋の下方及び側面の方向に対し、上部にあっては25度、下部にあっては35度の範囲内であること。ただし、防火対象物の側面に沿って降下する場合の救助袋と壁面との間隔(最上部を除く。)は、0.3m(ひさし等の突起物のある場合にあっては突起物の先端から0.5m(突起物が入口金具から下方3m以内の場合にあっては0.3m))以上とすることができる。
ニ避難空地は、展張した袋本体の下端から前方2.5m及び当該救助袋の中心線から左右それぞれ1m以上の幅とすること。
ホ下部支持装置を結合するための固定環が設けられていること。
ヘ袋本体の下部出口部と降着面等からの高さは、無荷重の状態において0.5m以下であること。
(2)垂直式の救助袋は、(1)イ及びロによるほか、次によること。
イ降下空間は、当該器具の中心から半径1m以上の円柱形の範囲とすること。ただし、救助袋と壁との間隔は0.3m(ひさし等の突起物がある場合にあっては救助袋と突起物の先端との間隔は0.5m(突起物が入口金具から下方3m以内の場合にあっては0.3m))以上とすることができること。
ロ避難空地は、降下空間の水平投影面積以上の面積とすること。
ハ袋本体の下部出口部と降着面等との間隔は、無荷重の状態において0.5m以下であること。
ニ降下空間及び避難空地を共用して避難器具を設ける場合は、器具相互の外面を1mまで接近させることができる。
4すべり台 すべり台は、1(1)ロ、ハ、ト及びヌによるほか、次によること。
(1)取付部の開口部の大きさは、高さは0.8m以上であり、かつ、幅はすべり台の滑り面部分の最大幅以上であること。
(2)すべり台の設置されている階の部分から当該すべり台に至るまでの間に段差がある場合は、階段、スロープ等を設けること。
(3)操作面積は、すべり台を使用するのに必要な広さであること。
(4)降下空間は、すべり台の滑り面から上方に1m以上及びすべり台の両端からそれぞれ外方向に0.2m以上の範囲内であること。
(5)避難空地は、すべり台の下部先端から前方1.5m以上及びすべり台の中心線から左右にそれぞれ0.5m以上とすること。
5すべり棒 すべり棒は、1(1)イからニまで、ト及びヌによるほか、次によること。
(1)降下空間は、すべり棒を中心とした半径0.5mの円柱形の範囲とすること。
(2)すべり棒は、取付部の開口部の下端から1.5m以上の高さから降着面等まで設置すること。
(3)避難空地は、避難上支障のない広さとすること。
6避難ロープ 避難ロープは、1(1)イからニまで、ト、リ及びヌによるほか、次によること。
(1)降下空間は、避難ロープを中心とした半径0.5mの円柱形の範囲とすること。ただし、壁面に沿って降下する場合の壁面側に対しては、この限りでない。
(2)避難空地は、避難上支障のない広さとすること。
7避難橋 避難橋は、1(1)ヌによるほか、次によること。
(1)取付部の開口部の大きさは、高さ1.8m以上であり、かつ、幅は避難橋の最大幅以上であること。
(2)避難橋の設置されている階の部分から当該避難橋に至るまでの間に段差がある場合は、階段、スロープ等を設けること。
(3)操作面積は、避難橋を使用するのに必要な広さであること。
(4)降下空間は、避難橋の踏面から上方2m以上及び避難橋の最大幅以上であること。
(5)避難空地は、避難上支障のない広さとすること。
(6)避難空地に設ける避難通路は、有効な経路で広場、道路等に通じていること。
8避難用タラップ 避難用タラップは、1(1)ト、ヌ及びル並びに1(2)チによるほか、次によること。
(1)取付部の開口部の大きさは、高さ1.8m以上であり、かつ、幅は避難用タラップの最大幅以上であること。
(2)避難用タラップの設置されている階の部分から当該避難用タラップに至るまでの間に段差がある場合は、階段、スロープ等を設けること。
(3)操作面積は、避難用タラップを使用するに必要な広さであること。
(4)降下空間は、避難用タラップの踏面から上方2m以上及び避難用タラップの最大幅以上であること。
(5)避難空地は、避難上支障のない広さとすること。
第4 避難器具専用室
避難器具専用室を設ける場合にあっては、次に定めるところによる。
1不燃材料(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第9号に規定する不燃材料をいい、ガラスを用いる場合は、網入りガラス又はこれと同等以上の防火性能を有するものに限る。)で区画されていること。ただし、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第112条の規定による場合にあっては、当該規定によること。
2避難器具専用室は、避難に際し支障のない広さであること。
3避難器具専用室は、避難器具の使用方法の確認及び操作等が安全に、かつ、円滑に行うことができる明るさを確保するよう非常照明を設置すること。
4避難器具専用室の入口には、随時開けることができ、かつ、自動的に閉鎖することのできる高さ1.8m以上、幅0.75m以上の防火戸(建築基準法第2条第9号の2ロに規定する防火設備であるものに限る。)を設けること。
5避難階に設ける上昇口は、直接建築物の外部に出られる部分に設けること。ただし、建築物内部に設ける場合にあっては、避難器具専用室を設け、避難上安全な避難通路を外部に避難できる位置に設けること。
6上昇口の大きさ(器具を取り付けた状態での有効寸法をいう。)は、直径0.5m以上の円が内接することができる大きさ以上であること。
7上昇口には、金属製のふたを設けること。ただし、上昇口の上部が避難器具専用室である場合は、この限りでない。
8上昇口の上部に、避難を容易にするための手がかり等を床面からの距離が1.2m以上になるように設けること。ただし、直接建築物の外部に出られる場合はこの限りでない。
9上昇口のふたは、容易に開けることができるものとし、蝶番等を用いた片開き式のふたにあっては、おおむね180度開くものを除き、取付面と90度以上の角度でふたが固定でき、かつ、何らかの操作をしなければ閉鎖しないものであること。
10上昇口のふたの上部には、ふたの開放に支障となる物件が放置されることのないよう囲いを設ける等の措置を講ずること。
第5 標識
避難器具に係る標識は、次により設けるものとする。
1避難器具の位置を示す標識は、次によること。
(1)標識の設置場所は、避難器具の直近の見やすい箇所及び避難器具の設置箇所に至る廊下、通路等に設けること。ただし、避難器具の設置場所が容易にわかる場合にあっては、この限りでない。
(2)標識の大きさは、縦0.12m以上横0.36m以上とすること。
(3)標識には、「避難器具」又は「避難」若しくは「救助」の文字を有する器具名を記載すること。ただし、避難器具である旨が容易にわかるシンボルマークを表示した場合には、この限りでない。
(4)標識の地色と文字の色は、相互に対比色となる配色とし、文字が明確に読みとれるものであること。
2避難器具の使用方法を表示する標識は、次によること。
(1)標識は、避難器具の直近の見やすい箇所に設置すること。ただし、使用方法の簡便なものにあっては、設置しないことができる。
(2)使用方法は、図及び文字等を用いてわかりやすく表示すること。
第6 設置場所の明るさの確保
避難器具は、使用方法の確認、避難器具の操作等が安全に、かつ、円滑に行うことができる明るさが確保される場所に設置するものとする。
第7 避難器具の格納
避難器具の格納は、次により設けるものとする。
1避難器具(常時使用状態に取り付けてあるものを除く。)の種類、設置場所等に応じて、当該避難器具を保護するため、格納箱等に収納すること。
2格納箱等は、避難器具の操作に支障をきたさないものであること。
3避難器具を格納する(避難器具用ハッチに格納するものを除く。)場合は、次によること。
(1)避難器具の格納箱等は、当該器具の種類、設置場所及び使用方法に応じて、耐候性、耐食性及び耐久性を有する材料を用いることとし、耐食性を有しない材料にあっては、耐食措置を施したものであること。
(2)屋外に設けるものにあっては、有効に雨水等を排水するための措置を講じること。
第8 取付方法
避難器具の取付方法は、次によるものとする。
1避難器具を取り付ける固定部は、避難器具の種類に応じ、別表第1のa欄に掲げる荷重及びb欄に掲げる荷重の合成力を、当該避難器具の取付位置に同表c欄に掲げる荷重方向で加えた場合、当該固定部に発生する応力に耐えるものでなければならない。ただし、b欄に掲げる荷重の合成力のうち、地震力又は風圧力にあっては、どちらか一方の大なる方のみとすることができる。
2避難器具を固定部に取り付けるための取付け具(避難器具用ハッチを除く。)の構造及び強度は、次によること。
(1)取付け具の材料
イ次のいずれかに適合するものであること。
(イ)日本工業規格G3101(一般構造用圧延鋼材)、日本工業規格G3444(一般構造用炭素鋼鋼管)、日本工業規格G3466(一般構造用角形鋼管)又は日本工業規格G3525(ワイヤロープ)
(ロ)(イ)に掲げるものと同一又は類似の試料採取方法及び試験方法により化学的成分及び機械的性質が同一である又は類似している材料
(ハ)(イ)又は(ロ)に掲げるものと同等以上の強度及び耐久性を有する材料
ロ耐食性を有しない材料にあっては、有効な耐食措置が講じられていること。
ハ雨水等のかかる場所(直接外気に接する部分に限る。)に設けるものにあっては、次のいずれかに適合するものであること。ただし、格納箱が耐食性を有するものである場合は、この限りでない。
(イ)日本工業規格G4303(ステンレス鋼棒)、日本工業規格G4304(熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)又は日本工業規格G4305(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)
(ロ)(イ)に掲げるものと同一又は類似の試料採取方法及び試験方法により化学的成分及び機械的性質が同一である又は類似しているもの
(ハ)(イ)又は(ロ)に掲げるものと同等以上の耐食性を有するもの
(2)許容応力
イ(1)イ(イ)から(ハ)までに掲げる材料(以下「鋼材等」という。)の許容応力度は、次の表の上欄に掲げる種類及び品質に応じ、同表の下欄に掲げる値とすること。
| 種類及び品質 | 許容応力度(N/mm2) | |||
|---|---|---|---|---|
| 圧縮 | 引張 | 曲げ | せん断 | |
| 一般構造用鋼材 SS400 | 240 | 240 | 240 | 140 |
| 一般構造用鋼材 STK400 | 240 | 240 | 240 | 140 |
| 一般構造用鋼材 STKR400 | 240 | 240 | 240 | 140 |
| ボルト 黒皮 | – | 190 | – | – |
| ボルト 仕上 | – | 240 | – | 180 |
ロワイヤロープの許容引張応力は、切断荷重の1/3とすること。
ハ鋼材等の溶接継目ののど断面に対する許容応力度は、次の表の上欄に掲げる種類、品質及び溶接方法に応じ、同表の下欄に掲げる値とすること。
| 種類 | 品質 | 溶接方法 | 許容応力度(N/mm2) | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 圧縮 | 引張 | 曲げ | せん断 | |||
| 一般構造用鋼材 | SS400 | 突合せ | 210 | 210 | 210 | 120 |
| STK400 | ||||||
| STKR400 | ||||||
| SS400 | 突合せ以外 | 120 | 120 | 120 | 120 | |
| STK400 | ||||||
| STKR400 | ||||||
(3)取付け具の強度 取付け具の強度は、1で発生する応力に耐えられるものであること。
3取付け具を固定する場合の工法は、次によること。
(1)建築物の主要構造部(柱、床、はり等構造耐力上、十分な強度を有する部分に限る。以下同じ。)に直接取り付ける場合
イ鉄骨又は鉄筋にボルト等を溶接し又はフック掛け(先端をかぎ状に折り曲げたボルト等をコンクリートに埋設するものをいう。以下同じ。)する工法
ロ金属拡張アンカーによる工法(スリーブ打ち込み式に限る。以下同じ。)
(2)固定ベース(取付け具に作用する外力に対抗させる目的で設けるおもりをいう。以下同じ。)に取り付ける場合
(3)補強措置を講じた部分に取り付ける場合
イ柱、はりを鋼材等により挟み込み、ボルト及びナットで締めつける工法
ロ柱、はり等の強度を低下させない工法
ハ建築物の柱、床、はり等の部分又は固定ベースの両面を鋼材等で補強し、ボルトを貫通する工法
(4)その他前(1)から(3)までに掲げる工法と同等以上の強度を有する工法の場合
4前3に掲げる工法の施行基準は、次によること。
(1)各工法に共通する施行基準
イボルト及びナット(避難器具用ハッチに用いられるものを除く。)は、次のいずれかに適合する材料で作られていること。
(イ)日本工業規格G3123(みがき棒鋼)
(ロ)(イ)に掲げるものと同一又は類似の試料採取方法及び試験方法により化学的成分及び機械的性質が同一である又は類似している材料
(ハ)(イ)又は(ロ)に掲げるものと同等以上の強度及び耐久性を有する材料
ロボルト及びナットのねじ部は、日本工業規格B0205(メートル並目ねじ)に適合すること。
ハボルトは、呼び径がM10以上のものを使用すること。この場合において、固定部にかかる引張応力を引張り側のボルトの数で除した値が、次の表の上欄に掲げるボルトの呼び径に応じ、同表の下欄に掲げる数値以下とすること。
| ボルトの呼び径 | 許容荷重(kN/本) | |
|---|---|---|
| 引張荷重 | せん断荷重 | |
| M10 | 14 | 10 |
| M12 | 20 | 15 |
| M16 | 38 | 28 |
| M20 | 59 | 44 |
ニ耐食性を有しないボルト及びナット等には、有効な耐食措置が講じられていること。
ホ雨水等のかかる場所に設けるボルト及びナット等にあっては、次のいずれかに適合するものを用いること。
(イ)日本工業規格G4303(ステンレス鋼棒)
(ロ)(イ)に掲げるものと同一又は類似の試料採取方法及び試験方法により化学的成分及び機械的性質が同一である又は類似しているもの
(ハ)(イ)又は(ロ)に掲げるものと同等以上の耐食性を有するもの
ヘボルト及びナットには、スプリングワッシャ、割ピン等の緩み止めの措置が講じられていること。
トボルトは、途中に継ぎ目のないものであること。
チボルトは、増し締めができる余裕のあるねじが切られているものであること。
リボルト及びナット等の端部で、使用に際して使用者及び器具等に損傷を与えるおそれのあるものには、当該部分をキャップ、カバー等で有効に防護すること。
(2)建築物の主要構造部に直接取り付ける場合の標準工法
イ鉄骨又は鉄筋にボルト等を溶接し、又はフック掛けする工法
(イ)溶接し、又はフック掛けするボルト等(引張り力のかかるものに限る。)は、2本以上であり、かつ、溶接し又はフック掛けする鉄筋は、それぞれ別のものであること。ただし、同一の鉄筋であってもボルト等の相互の間隔(隣接するボルト間の中心から中心までの長さをいう。以下同じ。)を0.2m以上として溶接し又はフック掛けする場合にあっては、この限りでない。
(ロ)ボルトを溶接し又はフック掛けする鉄筋は、径9mm以上、長さ0.9m以上のものとすること。
(ハ)鉄骨にあっては、鉄筋と同等以上の強度を有する部分であること。
(ニ)鉄筋にボルトを溶接する場合にあっては、溶接部に当該鉄筋と同径で長さ0.3m以上の添筋が入れられていること。
(ホ)フック掛けするボルトは、かぎ状に十分折り曲げ、鉄筋又は鉄骨に針金等で緊結すること。
ロ金属拡張アンカーによる工法(軽量コンクリート及び気泡コンクリートで造られている部分を除く。)
(イ)埋込深さ等と間隔
a埋込深さ(スリーブの長さをいう。以下同じ。)は、仕上げ部分(仕上モルタル等の部分をいう。以下同じ。)の厚さを除き、次の表の上欄に掲げる金属拡張アンカーの呼び径に応じ、同表の中欄に掲げる埋込深さに対し、同表の下欄に掲げる穿孔深さの下限の値となるように施工すること。
| 金属拡張アンカーの呼び径 | 埋込深さ(mm) | 穿孔深さの下限(mm) |
|---|---|---|
| M10 | 40 | 60 |
| M12 | 50 | 70 |
| M16 | 60 | 90 |
| M20 | 80 | 110 |
bコンクリートの厚さに対する穿孔深さの限度は、次の表によること。
| コンクリートの厚さ(mm) | 穿孔深さの限度(mm) |
|---|---|
| 120 | 70以下 |
| 150 | 100以下 |
| 180 | 130以下 |
| 200 | 150以下 |
(ロ)金属拡張アンカーの相互の間隔は、金属拡張アンカーの埋込深さの3.5倍以上の長さとすること。
(ハ)金属拡張アンカーのへりあきの寸法は、金属拡張アンカーの埋込深さの2倍以上の長さとすること。
(ニ)金属拡張アンカーは、増し締めのできるおねじ式とすること。
(ホ)アンカーボルトを埋め込むためコンクリートにあける穴は、当該アンカー又は金属拡張アンカーの径にほぼ等しいものであり、くさびが開き始めた状態でボルトがガタつかないものであること。
(ヘ)コンクリート設計基準強度に応じた金属拡張アンカーの本数及び呼び径は、次式を満たすものであること。
F/N<P
F:固定部に発生する応力 (kN)
N:引張力のかかる金属拡張アンカーの本数。ただし、N≧2であること。
P:次の表に掲げる許容引抜荷重(コンクリート設計基準強度)(kN)
| 金属拡張アンカーの呼び径 | コンクリート設計基準強度(N/mm2) | ||
|---|---|---|---|
| 15以上 | 18以上 | 21以上 | |
| M10 | 4.7 | 5.7 | 6.7 |
| M12 | 7.5 | 8.9 | 10.5 |
| M16 | 10.9 | 13 | 15 |
| M20 | 18.5 | 22.2 | 26 |
(3)固定ベースに取り付ける場合の標準工法
イ避難器具を容易に取り付けるためのフック(日本工業規格B2803(フック)。離脱防止装置付きのものに限る。)等を設けること。
ロ固定ベースの重量は、1に掲げる応力の1.5倍以上のものであること。
(4)補強措置を講じた部分に取り付ける場合の標準工法
イ柱、はりを鋼材等により挟み込み、ボルト及びナットで締めつける工法
(イ)避難器具を容易に取り付けるためのフック(日本工業規格B2803(フック)。離脱防止装置付きのものに限る。)等を設けること。
(ロ)鋼材等の挟み込み部は、固定部の柱、はり上を移動しないよう十分締め付けること。
ロ主要構造部又は固定ベースの両面を鋼材等で補強し、ボルトを貫通する工法(気泡コンクリートを除く。)
(イ)補強用の鋼材等は、厚さ3.2mm以上で0.1m角以上の平板又はこれと同等以上の強度を有する形鋼とすること。
(ロ)ボルトの間隔は、0.2m以上とすること。ただし、ボルト間に鉄筋がある場合は、0.15m以上とすることができる。
(ハ)貫通ボルト(引張り力のかかるもの。)は2本以上とし、当該ボルトは締めつけ時に回転しない措置が講じられたものであること。
5避難器具用ハッチを設ける場合は、1、3及び4(1)ロから(4)までの例によるほか、次によること。
(1)避難器具用ハッチの構造は、次によること。
イ本体、上ぶた、下ぶた(避難器具用ハッチを屋外に設置する場合に限る。)及び取付金具(避難器具用ハッチに避難器具を取り付けるための部分をいう。)等により構成されるものであること。
ロ本体は、次によること。
(イ)板厚は、1.2mm以上とすること。ただし、取付金具を固定する部分については、3mm以上とすること。
(ロ)上端は、床面から1cm以上の高さとすること。
ハ上ぶたは、次によること。
(イ)蝶番等を用いて本体に固定し、かつ、容易に開けることができるものであること。
(ロ)おおむね180度開くことができるものを除き、次のa又はbによること。
aおおむね90度の開放状態でふたを固定でき、かつ、何らかの操作をしなければ閉鎖しないものであること。
b手掛けを設けること。
(ハ)板厚は、2mm以上とすること。ただし、2mm以上の板厚と同等以上の強度及び耐久性を有するよう補強等の措置を講じる場合にあっては、板厚を1.5mm以上とすることができる。
ニ下ぶたは、次によること。
(イ)直径6mm以上の排水口を4個以上設け、又は、これと同等以上の面積の排水口を設けること。
(ロ)おおむね、90度開くものであること。
(ハ)板厚は、1.2mm以上とすること。
ホ足掛けを設ける場合は、次によること。
(イ)本体に固定すること。
(ロ)足掛けにすべり止めの措置が講じられていること。
ヘ手掛け及びアームは、丸棒を用いるものにあっては、直径8mm以上、板加工をするものにあっては、板厚1.5mm以上、平鋼を用いるものにあっては、板厚3mm以上とすること。
ト取付金具は、次によること。
(イ)板厚は、1.5mm以上とすること。
(ロ)本体への取付けにボルトを用いるものにあっては、当該ボルトの直径は、10mm以上とすること。
チ避難器具が、確実かつ容易に取り付けられる構造であること。
リ避難上有効な開口部の大きさ(避難器具を展張した状態での取付部の開口部の有効寸法をいう。)は、直径0.5m以上の円が内接する大きさ以上であること。
ヌ3動作以内で確実かつ容易に避難器具を展張できるものであること。
(2)避難器具用ハッチに用いる部品は、次の表の上欄に掲げる区分に応じ、同表の下欄に掲げる材料又はこれらと同等以上の強度、耐久性及び耐食性を有する不燃材料であること。
| 部品 | 材料 |
|---|---|
| 本体、ふた、フランジ | JIS G 4304(熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)、JIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯) |
| 取付金具、手掛け、足掛け、アンカー | JIS G 3446(機械構造用ステンレス鋼鋼管)、JIS G 3448(一般配管用ステンレス鋼鋼管)、JIS G 3459(配管用ステンレス鋼鋼管)、JIS G 4303(ステンレス鋼棒)、JIS G 4304(熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)、JIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)、JIS G 4308(ステンレス鋼線材)、JIS G 4315(冷間圧造用ステンレス鋼線)、JIS G 4317(熱間圧延ステンレス鋼等辺山形鋼)、JIS G 4320(冷間圧延ステンレス鋼等辺山形鋼) |
| 蝶番、ピン、ボルト、ナット、ワッシャー、リベット | JIS G 3446(機械構造用ステンレス鋼鋼管)、JIS G 3448(一般配管用ステンレス鋼鋼管)、JIS G 3459(配管用ステンレス鋼鋼管)、JIS G 4303(ステンレス鋼棒)、JIS G 4304(熱間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)、JIS G 4305(冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯)、JIS G 4308(ステンレス鋼線材)、JIS G 4314(ばね用ステンレス鋼線)、JIS G 4315(冷間圧造用ステンレス鋼線) |
| ワイヤロープ | JIS G 3535(航空機用ワイヤロープ)、JIS G 3540(操作用ワイヤロープ) |
備考 本体、ふた、蝶番、ピン、ボルト、ナット、ワッシャー及びリベットの材料は表の下欄に掲げるもののうち、オーステナイト系であって、SUS304の記号で表される材料以上の孔食電位(JIS G 0577により計測される。)を有するものと、取付金具、手掛け、足掛け、アンカー及びワイヤロープの材料は表の下欄に掲げるもののうち、オーステナイト系の種類のものとする。
(3)避難器具用ハッチの固定方法は、前4(2)イによるほか、次によること。ただし、これらと同等以上の工法により設置する場合は、この限りでない。
イ避難器具用ハッチを埋め込む場合の床又はバルコニー等は、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造とするほか、避難器具用ハッチの固定用のボルト、ブラケット及びフック等(以下「ブラケット等」という。)の強度は、次の式を満たすものであること。
F/N<S
F:固定部に発生する応力(kN)
S:材料の許容せん断荷重(kN)
N:ブラケット等の数。ただし、N≧4であること。
ロ外側にフランジを設けた避難器具用ハッチをバルコニー等の開口部に落とし込む場合は、フランジの強度が、1で求められる固定部に発生する応力に耐えられるものであること。
ハアンカーにより建物本体に取り付ける構造のものは、丸棒を用いるものにあっては、直径9mm以上、板加工をするものにあっては、板厚1.5mm以上とし、固定箇所を4カ所以上とすること。
ニフランジにより建物に取り付ける構造のものにあっては、フランジの幅又は板厚は、それぞれ次に掲げる数値以上とし、4カ所以上をボルト等でハッチ本体又は建物本体に固定できるものであること。
(イ)フランジの幅 5cm
(ロ)フランジの板厚 1.2mm
ホボルト・ナットには、スプリングワッシャ、割ピン及びダブルナット等の緩み止めの措置が講じられていること。
ヘボルト・ナット等が使用者に損傷を与えるおそれのないよう措置されていること。
(4)雨水等のかかる恐れのあるバルコニー等に避難器具用ハッチを設ける場合にあっては、床面等に適当な傾斜を設けるとともに、排水設備を設けること。
(5)避難器具用ハッチには、次に定める事項をその見やすい箇所に容易に消えないように表示すること。
イ避難器具用ハッチである旨の表示
ロ製造者名
ハ製造年月
ニ使用方法
ホ取扱い上の注意事項
6固定部材にアンカーボルト等を使用するものにあっては、当該アンカーボルト等の引き抜きに対する耐力を設計引抜荷重に相当する試験荷重を加えて確認すること。この場合において試験荷重は、アンカーボルト等の引き抜き力を測定することのできる器具等を用いて、次の式により求められる締付トルクとすること。
T=0.24DN
T:締付トルク(kN・cm)
D:ボルト径(cm)
N:試験荷重(設計引抜荷重)(kN)
7斜降式の救助袋の下部支持装置を降着面等へ固定する器具(以下「固定具」という。)の構造、強度及び降着面等への埋設方法は、1及び2を準用するほか、次によること。
(1)固定具の構造及び強度
イ固定具は、ふたを設けた箱の内部に、容易に下部支持装置を引っかけることができる大きさの環又は横棒(以下「固定環等」という。)を設けたものであること。
ロ固定環等は、直径16mm以上で、かつ、次のいずれかに適合する材料でできたものであること。
(イ)JIS G 4303(ステンレス鋼棒)
(ロ)(イ)に掲げるものと同一又は類似の試料採取方法及び試験方法により化学的成分及び機械的性質が同一である又は類似している材料
(ハ)(イ)若しくは(ロ)に掲げるものと同等以上の強度及び耐食性を有する材料又は同等以上の強度及び耐食措置が講じられた材料
ハ固定環等が環である場合にあっては、降着面等に対し別表第2の引張荷重に耐えられるよう十分埋め込まれ、かつ、引き抜け防止の措置が講じられた鋼材等に離脱しないよう取り付けられたものであること。
ニ固定環等が横棒である場合にあっては、下部支持装置のフックを容易に引っかけることのできる横幅を有し、その両端を90度鉛直方向に曲げ、降着面等に対し別表第2の引張荷重に耐えられるように十分埋め込まれ、かつ、引き抜け防止の措置が講じられたものであることとし、横棒を箱に固定する工法による場合は、箱に引き抜け防止の措置が講じられたものであること。
ホふた及び箱は、車両等の通行に伴う積載荷重に十分耐えられる強度を有し、かつ、次のいずれかに適合するものであること。
(イ)JIS G 5501(ねずみ鋳鉄品)
(ロ)(イ)に掲げるものと同一又は類似の試料採取方法及び試験方法により化学的成分及び機械的性質が同一である又は類似しているもの
(ハ)(イ)又は(ロ)に掲げるものと同等以上の耐食性を有するもの
ヘふたは、使用に際し、容易に開放できる構造とし、紛失防止のため箱とチェーン等で接続されたものであり、かつ、ふたの表面に救助袋の設置階数が容易に消えない方法で表示されているものであること。
ト箱の内部に雨水等が滞留しないよう有効な水ぬき措置が講じられていること。
チ箱は、内部の清掃が容易にできる大きさであること。
(2)固定具の降着面等への埋設場所は、次によること。
イ固定部から救助袋を緩みのないよう展張した場合、降着面等とおおむね35度となる位置とすること。また、袋本体に片たるみを生じない位置で、避難空地内であること。
ロ土砂等により埋没するおそれのない場所とすること。
ハ通行の支障とならないように設けること。
別表第1
(平成11年消防庁告示第7号・全改)
| 種類 | a 荷重(kN) | b 付加荷重(kN) | c 荷重方向 |
|---|---|---|---|
| 避難はしご | 有効長(最上部の横桟から最下部横桟までの長さをいう。)について2m又はその端数ごとに1.95を加えた値 | 自重(取付け具の重量が固定部にかかるものにあってはその重量を含む。以下同じ。) | 鉛直方向 |
| 緩降機 | 最大使用者数に3.9を乗じた値 | 自重 | 鉛直方向 |
| すべり棒 | 3.9 | 自重 | 鉛直方向 |
| 避難ロープ | 3.9 | 自重 | 鉛直方向 |
| 救助袋(垂直式) | 袋長が10m以下のもの:6.6 | 入口金具重量 | 鉛直方向 |
| 袋長が10mを超え20m以下のもの:9 | |||
| 袋長が20mを超え30m以下のもの:10.35 | |||
| 袋長が30mを超えるもの:10.65 | |||
| 救助袋(斜降式) | 袋長が15m以下のもの:上部 3.75 / 下部 2.85 | 入口金具重量(上部のみ) | 上部:俯角70度 下部:仰角25度 |
| 袋長が15mを超え30m以下のもの:上部 5.85 / 下部 5.25 | |||
| 袋長が30mを超え40m以下のもの:上部 7.35 / 下部 6.45 | |||
| 袋長が40mを超えるもの:上部 8.7 / 下部 7.5 | |||
| すべり台 | 踊場の床面積1m2当たり3.3に滑り面1m当たり1.3を加えた値 | 自重、風圧力、地震力、積雪荷重 | 合成力の方向 |
| 避難橋 | 1m2当たり3.3 | 自重、風圧力、地震力、積雪荷重 | 合成力の方向 |
| 避難用タラップ | 踊場の床面積1m2当たり3.3に踏板ごとに0.65を加えた値 | 自重、風圧力、地震力、積雪荷重 | 合成力の方向 |
注:
1風圧力:1m2当たりの風圧力は、次の式によること。
q=0.6k√h
q:風圧力(kN/m2)
k:風力係数(1とすること。)
h:地盤面からの高さ(m)
2積雪荷重:積雪量が1m2当たり1cmにつき20N以上として計算すること。
3地震力:建築基準法施行令第88条の規定の例によること。
別表第2 固定環等の引張荷重
(平成11年消防庁告示第7号・一部改正)
| 袋長(m) | 荷重(kN) | 荷重方向(下部支持装置の展張方向) |
|---|---|---|
| 斜降式 | 袋長が15以下のもの:2.85 | 仰角25度 |
| 袋長が15を超え30以下のもの:5.25 | 〃 | |
| 袋長が30を超え40以下のもの:6.45 | 〃 | |
| 袋長が40を超えるもの:7.5 | 〃 |
附則
この告示は、平成9年4月1日から施行する。
附則(平成11年9月8日消防庁告示第7号)抄
第1条(施行期日)この告示は、平成11年10月1日から施行する。
附則(平成12年5月31日消防庁告示第8号)
この告示は、平成12年6月1日から施行する。
附則(平成14年6月24日消防庁告示第6号)
1(施行期日)この告示は、公布の日から施行する。
2(経過措置)この告示の施行の際、現に存する防火対象物若しくはその部分又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の防火対象物若しくはその部分における避難器具のうち、改正後の避難器具の設置及び維持に関する技術上の基準の細目第8第5号の規定に適合しないものに係る技術上の基準については、この規定にかかわらず、なお従前の例による。
附則(平成18年5月19日消防庁告示第16号)
1(施行期日)この告示は、平成18年11月1日から施行する。
2(経過措置)この告示の施行の際、現に存する防火対象物若しくはその部分又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の防火対象物若しくはその部分における避難器具のうち、改正後の避難器具の設置及び維持に関する技術上の基準の細目第3第1号(2)イの規定に適合しないものに係る技術上の基準については、この規定にかかわらず、なお従前の例による。